1.Kと立ち上がり速さおよび安定性についての考察
K=32, 8, 2, 1/2の場合のステップ応答は振動的で、K=32の場合が最も立ち上がりが早く、目標値であるy(t)=1からの行き過ぎが大きく、振動は細かい。
そして、K=8, 2, 1/2とKが小さくなっていくにつれ、立ち上がり速度が遅くなるが、目標値からの行き過ぎは小さくなっていき振動が緩やかになっていく。
そして、K=1/8, 1/32の場合は目標値を超えることなく単調に増加して目標値に収束する。
また、K=32, 8, 2, 1/2, 1/8, 1/32の全ての場合において目標値に収束していくため、安定であるといえる。
このことはωn^2=K/τ、ζ=1/2√Kτとしていることから、Kの変化によってζとωnが変化し、それがステップ応答に関係している。
このことから、K>0において、Kが大きくなるにつれζは小さくなるため、立ち上がりが早く、行き過ぎが大きくなる。
よって、K>0の場合はステップ応答は安定となる。
2.Kと位相余裕およびゲイン余裕についての考察
・位相余裕について
全てのゲイン特性が0となる角周波数での全ての位相特性がφm>-180[゚]となっているため全てのKにおいてそのシステムは安定である。また、位相余裕を比較すると、k=1/32の場合が最も小さく、K=1/8, 1/2, …と値が大きくなるにつれ位相余裕は大きくなっていく。
・ゲイン余裕について
全ての位相特性が0となる角周波数での全てのゲイン特性がGm<0[dB]となっているため全てのKにおいてそのシステムは安定である。また、ゲイン余裕を比較すると、K=32の場合が最も小さく、K=8, 2, …と値が小さくなるにつれ、ゲイン余裕は大きくなっていく。